らくだの足あと 22歩目 2026.7.17

雨は大事だとわかっていても、やっぱり梅雨明けは嬉しい。車の窓をいっぱいに明けて、気持ち良い風を入れながら大声で歌っちゃうくらいには浮かれています。最近マンガ『ふつうの軽音部』を一気に読んで、邦楽ロック熱が高まっているから、という理由もあります。と書いてから3日経ち、暑すぎる3日間にクラクラしています。相変わらず歌ってはいますが昨日からは盆踊り唄を唄っています。(txt: 貴子)
らくだ舎 2026.07.17
誰でも

目次

  • 航海日誌(2025年10月後半〜12月)

  • ロバと+。山里を私たちなりの二百年の射程で捉えようとする試み

***

航海日誌(2025年10月後半〜12月)

らくだ舎出帆室の行商記録を航海日誌という名前で書くことにした。そちらの第二回。昨年の10月後半から4月までを書くつもりなのだが、そこまで辿り着くだろうか。

2025年10月18日 名古屋市・TOUTEN BOOKSTOREにて『バナナのらんとごん』イベント

10月18日からの3日間、名古屋と和歌山での「らんごんツアー」を企画した。絵のかわいらしさ、インパクト、物語、学びの要素、全てに自信はあるけれども、たくさんの絵本が並ぶなかの一冊として置かれていてもなかなか選んでもらうことは難しいだろうと思っている。だからこそ、直接手渡していく、この絵本の理解者を増やしていくためのイベントが必要だ。

共同出版元のNPO法人・APLAの福島さんともこの見解は一致していて、福島さんもどんどん全国でイベントをやりたいと言ってくださっている。その最初として、智史がきっとここでなら、とお願いしたのが名古屋の「TOUTEN BOOKSTORE」https://www.touten-bookstore.net。

TOUTEN BOOKSTOREさん

TOUTEN BOOKSTOREさん

TOUTENさんは、たくさん、社会と自分とのことを考えていくためのイベントを開催されているイメージがある。アーティストさんによる展示も、ほとんど切れ目なく。政治のこと、戦争のこと、棚に並ぶ本や商品から、発信から、その企画内容から、世界を良い方向へと変えていきたいのだ、人として大事にすべきことを大事にしたいからふつうにそうしようよ、というメッセージを感じる。店主の古賀さんご本人がそんなことを言っていた訳ではなくて、私が勝手に受け取っているメッセージとして。

ウェブサイトに掲載されている「ABOUT」が素敵なので、引用して紹介させていただきたい。

世の中は情報(活字とも言えるけれど)に溢れていて、
インターネットでほとんど何でも買うことのできる今、
本屋に行くルーティンがない人は多いかもしれない。

では、あなたの視野にない情報を得られる場所は、
知的好奇心をわかせる場所はどこになるのだろう。
「自分の知りたいこと」は検索できても、
「自分が知りたいこと」までは検索できない。

本屋は、選択肢をふやすために、
思考の幅を広げるために、
助けてくれる存在だと思います。

「読点(、)」は文中の切れ目につかう記号です。
文章を整理したり、息つぎしたり、時にはアクセントとして使われます。
本屋はまるで生活の中の「読点」みたいだなと思います。

モヤモヤして気持ちの整理ができない時、
だれにも会いたくないけど家に居たくない時、
何もないけどなにかないかなあという時、
思考の幅を広げるために、選択肢をふやすために、社会とつながるために。

TOUTEN BOOKSTOREが、あなたの生活のなかの読点になれますように。

TOUTEN BOOKSTORE 絵本バナナのらんとごん加藤えりこ原画展の様子

TOUTEN BOOKSTORE 絵本バナナのらんとごん加藤えりこ原画展の様子

バナナのらんとごん絵本原画展をしてから、イベントをするという企画も、TOUTENさんに相談してやらせていただき、良いやり方だね、と発見できた。古賀さんが展示をとても素敵に作ってくださっていて、とても嬉しく、感動した。

トークイベントには10人以上の参加者があり、その中にはかつて、らくだ舎に「仕事暮らし体験」に来てれた若い男子2人もいた。何も言わずに来てくれて、あれ?えっ!と驚いた。そういえば2人とも名古屋周辺に住んでいるのだった。SNSを見て来てくれたのだという。継続して会いに来てくれるなんて、本当に嬉しい。

TOUTENさんにもともと商品を置いているフェアトレードショップの風”s(フーズ)さんは、ぽこぽこバナナプロジェクトをずっと応援して来てくださり、商品も取り扱っていくださっているお店。名古屋のイベントを共催という形で加わっていただいた。この日もイベントに一緒に出店してくださった。

もともと私たちやAPLAと繋がりのあった方をベースにしつつ、TOUTEN常連さんで店頭でチラシを見て、という方もちらほらいて、お客さんたちのお店への信頼を感じた。ここでやるならきっとおもしろい、得られるものがあるに違いない。そんな信頼があり、そしてきっと、その信頼を裏切らないお店であり続けているのだと思う。

18日夜21時頃、閉店ギリギリのチェーンっぽい食堂でごはんを食べてから、福島さんをうちの車に乗せて色川へ向かう。約四時間の道のり。大変なのは運転手の智史で、私と娘は気楽に後ろの席で寝てしまった。助手席の福島さんは眠りにくかったかもしれない。0時を回った頃、自宅へ到着。みんなすぐに眠った。

2025年10月19、20日 色川でバナナのらんとごんイベント、小学校での授業、カカオワークショップ

今回のツアーの目的のひとつは、福島さんの色川来訪だった。自分たちの拠点であるらくだ舎で、自分たちの書籍のイベントをし損ねがちな私たち。福島さんのおかげで実施できるのはありがたい。とはいえ、THE絵本のイベント、というのもどうもしっくりこない。せっかく福島さんにここまで来てもらえる機会を最大に活かしたい・・・ということで、イベントのテーマは「民衆交易」とした。

もともと、らくだ舎ではオルター・トレード・ジャパン(以下ATJ、APLAは交流と支援のNPO、ATJは経済で産地を支える輸入会社)の民衆交易品をいくつも取り扱ってきた。しかし、その商品について、1つ1つどんな背景があるのかをしっかりと伝えきれているかというと、そうではない。

10月19日日曜日、午前中は福島さんも連れ立って籠の住民大運動会に参加し、夜にイベントというハードスケジュール。色川のみんなも同様にハードだったと思うが、子ども含め10人以上が参加してくれた。こんなにたくさんの商品について語ることはあまりないのでどうなるかな、と始まる前はおっしゃっていたけれど、講師をしまくっている福島さんのお話はさすがだった。

らくだ舎でのイベントで印象的だったことは2つあって、1つは大人向けに講演してもらったから、飽きちゃうかなあ、と心配していた小学生たちが真剣に聞いていたこと。全然飽きずに、最初から最後までじっくりと聞いていた。お目当ては絵本買ってくれていた人に規格外バナナ詰め放題、の部分だったのかなと思うけれど、それでこんなに聞いてくれるとは。

もちろん絵本を買ってくれた方、支援してくれた方はバナナ詰め放題、の企画も楽しむ子どもたち

もちろん絵本を買ってくれた方、支援してくれた方はバナナ詰め放題、の企画も楽しむ子どもたち

もうひとつは、色川のみんなが、生活実感を持ってたくさん質問も感想も出て、福島さんと会話してくれたこと。エコシュリンプ(粗放的養殖で育てられているエビ)の生産者さんからの言葉「土地は子孫から預かりもの」、この感覚について共感と実践の会話があったのだけれど、それはこの会の中でも象徴的なシーンだったように思う。

会が終わったあと、福島さんがとても感動してくれて、語ってくれた。「こんな会になったのは初めて。みなさん視点が生産者側にあるんですね。消費者と生産者がつながるというところではなくて、色川の人たちはつくる側の方々なんだなと。生産者さん同士で話すことができたら本当はよかったですよね・・・!私自身、とても勉強になりました」。

20日月曜日、昨晩イベントに参加してくれたふきちゃんが、これは子どもたちにぜひ聞かせたい!とドタバタで校長先生に掛け合ってくれて、急遽色川小学校の1−4年生の授業を1コマもらえることに。子どもたちに向けて授業。このスピード感でやらせていただけるのはすごい、ありがたいことだ・・・。

夕方には、当初から予定していた「カカオからチョコレートを作るワークショップ」をらくだ舎で開催した。子どもたちが学校から帰ってくる時間帯に、放課後の学童クラブみたいな気分で。大人も子どもも結構な人数が来てくれて、20人近くの人で店内が賑わった。炒ったカカオ豆をすり鉢ですりつぶすというのが1番大変なところ。みんなで回して、たくさんすって。できあがったのは型4つ分、ひとり一粒ずつ、くらいのチョコレート。とてもフルーティーでザクザクしていて、少し食べたら満足、という味わい。やっぱり、チョコレートってヒョイパクしていいもんじゃないよな〜〜としみじみ思った。

らくだ舎でのカカオワークショップ

らくだ舎でのカカオワークショップ

2025年10月21日 田辺市うつほの杜学園アフタースクール

翌火曜日が、和歌山ツアーの最後。夏にはサマースクールで私が講師(読み聞かせ)をやらせてもらったうつほの杜学園での放課後授業(アフタースクール)。私はほぼ同行&運転手役で、やや気が抜けてたけれど。保護者の方、近隣の方も1名来てくださって熱心に聞いてくださっていたのが印象的だった。

名古屋和歌山ツアーを一緒に旅した、APLAの福島さんもレポートをあげてくださっているので、ぜひ彼女からの視点も興味のある方は見てみてください。

2025年11月1日 福島県浪江町・StudioB-6 「B-side FES」

この時のことは、昨年12月のニュースレターに詳しく書いている。ある程度直後に書いている・・・!詳細は過去に任せる。

B-6という場所、みなさんとの出会いはとても印象的で・・・心の通ったイベントで、行くことにして良かった!と何度も思った。その後、みなさんが色川に来てくれたことで、このコミュニティの輪郭が深く濃く印象付けられていくことに・・・これはまた先のお話。

2025年11月23日 長野県松本市・栞日 「ALPSCITY BOOK PALADE 」

昨年出店したご縁で、今年も松本市で開催されるALPS BOOK PALADEへ。今年は主催である「栞日」さん店舗での開催で、昨年とはずいぶん様相が変わった。ALPS CITY PAY(以下ACP)という電子地域通貨と本をテーマにしたイベントになっていた。

当日はその通貨をぜひ使って欲しいということで、有料のトークイベントに参加した人にはACPがついてくるような仕組み(キャッシュバックだったかな、ちょっとうろ覚えで申し訳ない)で、それを使ってマルシェパート(1F)で買い物をしてくれるはず、というような建て付けであった。背景には、やはりというか、この地域通貨の利用がなかなか広がらない、ということがあるらしい。私の記憶によれば、5年以上は前に始まっていると思われる地域通貨なのだが、難しいのだなあ。トークイベントの内容も地域通貨のこと。

ACPは、eumoの枠組みを利用している地域通貨だ。eumoのコンセプトは腐るお金。期限があることで貨幣が循環しやすくなり、贈与経済になっていき、運営も回していくことができるのでは、という通貨の試みが形になっている。(ここまで私の理解、違っていたらごめんなさい)。そして、その仕組み(アプリ)を使って、さらに地域通貨を作ることもできるのである。色川でもできないかな?とかつて調べたのだが、地域通貨を作るためには地域通貨を作るぞ講座をじっくり受講する必要があり、それがまあまあな価格で諦めた(そして私たちは手書きメモでらくポイを運用することに・・・らくポイについてはいつか書く)。ちなみに、6年ほど前にeumoオンライン講演か何かを聞き、うちもぜひ、とeumo加盟店にエントリーした。スタッフの方が直接その店舗を見に行ってから登録となるらしく、東京から遠方すぎるらくだ舎は、ある程度近い距離のお店のエントリーがまとまってから現地視察・登録へ、となるそうで。それから早6年以上経ってしまった・・・ステータス的にどうなっているんだろう。回想おしまい。

「地域通貨」というものにはずっと興味を持ってきたので、栞日でのトークイベントも出店しつつ聴けるといいな〜と思っていたのだが、1階が出店場所、2階がトークイベント場所、という会場設営の都合上聞くことは叶わずで残念だった。

長野界隈の農家さん方と一緒の出店で、なんとなくこの辺りの農家さんの感じを知ることができたこと、雑誌『mahora』やらくだ舎にも置いている『農民芸術論』(宮沢賢治)などを出版する八燿堂主宰者の岡澤さん(この時牛食べを買ってくださって、後ほどSNSで言及してくださってありがたかった)とお話できたこと、Sakumagのコレクティブ仲間でリアルでは初めましてのゆうさんに出会うことができたこと、栞日の菊池家の娘さんとうちの娘が一緒に遊びつつ松本の圧巻の文化度に触れたことなど、思い出すといろいろ見て聴いて・感じた一日だった。

2025年12月22日 (来訪)三輪舎綴方中岡さんと鈴木さん色川に来る

「紀伊半島ブックマルシェ」にゲスト、ゲスト出店していただいた三輪舎・生活綴方・石堂書店の中岡さん、生活綴方・石堂書店の鈴木さんが、色川にも来てくださった。滞在時間はとても短かったけれど、朝ごはんを一緒に食べて、ロバを愛でてくださって、ぜひまた今度綴方でイベントをしましょう、と言ってくださって、ご縁は続いていきそうな気がする。(実際また4月にご縁は続く。前回参照リンク)こちらに来てどんなことを思ったのか、しばらく時間が経った今、改めて聞いてみたいなとも思っている。

・・・とこのあたりで一回区切ろうと思う。まだ2026年に辿りつかないんかい、と自分でもツッコミを入れながら・・・(航海日誌・続く)

<出帆の記録のみ先出し、これが次回に向けて大事>

2026年1月23日 沖縄今帰仁村・はなうた書房 牛と馬トークイベント2026年1月25日 沖縄県うるま市・或る日。 辺境本屋論トークイベント

2026年2月8-9日 (来訪)汽水空港モリ家色川に来る
2026年2月14日、そして3月4日 (来訪)能美舎まさみさん、ゆづくん再び、ふた再び色川に来る
2026年2月21-23日 (来訪)浪江町B-6メンバー色川に来る
2026年4月18,19日 神奈川と東京へ。バックパックブックス食べるって何?
2026年5月24日 PEACE DAY GUJO 出店・岐阜県郡上八幡市
2026年5月25日 山のハム工房ゴーバル訪問。泰尊ライブ
2026年5月27日 (来訪)泰尊らくだ舎ライブ
2026年7月12日 三重県紀宝町立図書館:絵本バナナのらんとごんから学ぶ

***

ロバと+。山里を私たちなりの二百年の射程で捉えようとする試み

ニュースレターでちゃんとお知らせするのは初めてなのかもしれません。私の2025年の稼働時間、5割とは言わないが、4割くらいを捧げていたのでは、というのがロバ事業の立ち上げでした。ロバ事業、というとどうした!?何を始めたんだ?という感じですが。今までの延長線上にあり、かつ、一歩踏み出した挑戦でもあるのが、この「ロバと+」というプロジェクトです。

今春ひっそり公開していて、7月に当初の計画を反映できたウェブサイトがこちらです▼

Webサイトの最初の文章に、この事業を今私たちがやる意味を語っているので、まずはそれを引用します。

ロバと拓く山里の未来。

色川発、実験実践プロジェクト

かつてこの村では、多くの家が一頭の牛を飼っていました。
機械のかわりに、動物が人の労働を支えていた時代です。

半世紀が過ぎ、人口は10分の1に。
田畑には草が伸び、耕す人も少なくなりました。

そんな光景の中で、私たちは思ったのです。
「今もう一度、動物の力が必要だ」 と。

私たちは、草を喰み、坂をのぼるロバの姿に、
これからもこの土地で生きていく希望を見いだしました。

ロバと暮らし、ロバと働き、ロバと生きる。
山里の未来を拓くための、小さな実験実践プロジェクト。

それが「ロバと+」です。

ロバと+ウェブサイトより

家畜と共にある未来。それこそが、山里にとって現実的に、楽しくて幸せでいい感じに生きられる方法なんじゃないのか?今改めて、家畜との生活を、取り入れて、今の時代としての可能性を試してみるべきなんじゃないか?
これが、このプロジェクトの発端であり、検証したい問いになります。

一旦「ロバ」を掲げています。それはまずは私たちがやってみたい動物だから。今改めて、という部分で、「ロバ」には大きな可能性を感じています。というのも、ロバって、日本ではあまり普及してこなかった家畜で、現在でも多く見積もって300頭ほどしかいないのだそうです。でも、世界的にはものすごく役に立ってきた家畜で、現在も世界中で利用されている家畜です。乾燥地帯、乾燥した山岳地帯などでとくに。

日本で馬が定着してロバが普及しなかった理由は、蹄と日本の風土環境の相性が悪く、逆にそれに耐えられる在来馬がすでにいた、というところが大きいらしい。多雨多湿な環境+ぬかるむ土の道は、ロバの蹄の病気のリスクを高めます。一方で、在来馬は力が強い上、蹄がロバより強かった、と検索によると書いてありました。個人的には、この在来馬の蹄がロバより強かった、というのは本当かどうかかなり怪しいのでは(そんな厳密に比べる実験したことないのでは)と思いましたが。

それより確からしいのは、ロバ伝来以前に馬の方が伝来していて、すでに日本では馬の飼育方法、調教方法が確立していた、という指摘です。ウマとロバは、種族は一緒でも、その生態やしつけ方は結構違うっぽいのですよね。そのあたりは私も勉強中で、ウマを飼っていない以上、厳密な比較はできないと思うのですが、獣医さんの話からも結構違うっぽい。だから、昔の人が、小型の馬でしょ、と思ってロバをしつけてみたけど上手くいかなかった→これはウマと似ているけれど劣っている種類→もともといる種類の方がいいやんとなってあえてロバを選ばなかった、ということはありえそうだなと思うのですよね。

ちなみにですが、ロバが初めて日本にやってきたのは、599年、飛鳥時代のこと。百済から推古天皇へと贈られたのが最古の記録、らしいのですが。この時一緒に贈られた動物になんと、ラクダもあるんですね。ラクダや羊と一緒に贈られたそうです。勝手にご縁を感じてます。

・・・脱線が長くない?(ミミオレ)。はい、すみません。でもあなたの話にすぐ戻るので〜

・・・脱線が長くない?(ミミオレ)。はい、すみません。でもあなたの話にすぐ戻るので〜

はい、話を戻します。では、なんで今、ロバなのか。ひとつには現在の色川の環境に、適性が高いのではないかという仮説があるということです。

色川は、昔は日本でも指折りで降雨量の多い土地でした。台風の通り道でもありました。色川の小中学校の近くには、気象庁のアメダスの観測所が置いてあって、つまり、国として記録しとかな、と思われていたくらい降雨量があったそうです。今回調べてみたら、ちゃんと「地域気象観測所一覧」に載っていました。https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/amedas/ame_master.pdf

昭和52年(西暦1977年)7月14日設置。ちょうど今くらいなんですね。来年で50周年、アニバーサリー目前。・・・だいぶ脱線しました。それくらい降雨量が多かった土地なのですが、最近は気候が変わっています。台風もあまり来ないし、温暖化もあって、もちろん乾燥地帯というわけではないけれども多湿多雨でどうしようもないような環境ではありません。

こんな状況下になると、むしろ暑さに強くて、水もそんなに量の必要がなくて、基本的に粗飼料、草を食べていれば良いという身体の丈夫なロバは、かなり良い山里のパートナーになるのではないかと考えられるわけです。なぜなら、その食べるメインの草というのが、山里の耕作していない田んぼにワサワサ生える「カヤ(ススキ)」だから!

ミミオレは今日も、カヤを無心にもしゃりもしゃりと食べています。智史は最近毎朝少しずつ草を刈って、それもミミオレに与えています。

「生えてきてしまう刈らなければいけない忌々しいもの」から
「可愛いロバがお腹いっぱいに食べるための大事なエサ(プレゼント)」へ。

目の前にあるのは同じカヤなのに、大転換が起こったのでした。ロバがいるだけで。

ロバは山里の暮らしのパートナーとしてめちゃ良いのでは?という問いを自ら飼いながら検証していくこと。それが、ロバと+で我々がやりたいことのベースとなる考えです。検証の様子や、調べたことについては、Webサイトの「研究室」ページで発信していきます。月1〜2本はあげていきたいなと思っています。研究系、調査した系の記事はある程度誰でも読める記事として出していきます。ちょこちょこもう少し近い関係の方に出したいものは無料登録会員に。さらに顔の見える関係性で、なんでも読んでもらっちゃおうというのが「パートナー会員」さんです。この試みを支え、どこかでロバと繋がり続けてくださる会員さんの枠組みです。特典や贈り物などしていきます。

そして、ロバとの生活って楽しい!ということを、せっかくなら、いろいろな人に体験してもらいたい・・・その気持ちの帰結として展開するのが、体験と滞在のプログラムです。ロバを一枚噛ませることで、また違う色川の魅力が見えたり、色川に訪れる人の幅が広がったり、接点が増えたりすることを期待しています。

ロバと+ウェブサイトトップページより。まずは手始めに4つの体験プログラムと、2つの滞在プログラムを用意

ロバと+ウェブサイトトップページより。まずは手始めに4つの体験プログラムと、2つの滞在プログラムを用意

このプログラムを実行していくために!大変な準備と時間をかけて、第一種動物取扱業の免許を取得しまして、7月から実行していくことができるようになりました。そこで、「ロバと本と」の滞在プログラムを、7月19〜21の日程で企画しました。直前ですが、まだまだ参加者募集・予約受付中です。18日(土)まで受け付けています。

このプログラムは、ロバと+プロジェクトの運営を担う、私たちらくだ舎と、農家民泊JUGEMUが、それぞれできることを持ち寄って作った滞在プラン。

ロバと+はらくだ舎とJUGEMUの協同プロジェクト

ロバと+はらくだ舎とJUGEMUの協同プロジェクト

本とロバっていいよね〜という自分たちの持っている感覚的な充足を、滞在プランという形に落とし込んでみました。刺さる人はどこかにいる気がしているのですが、情報を届けるところにまだ力を割けていません。今回一度やってみようということで、イベントっぽく日程を確定させて呼びかけてみたのですが、今後もこの滞在プランは続けていくので、気になった方はらくだ舎にお問い合わせください。知人友人で刺さりそうな方がいたらぜひ情報を伝えていただけたら嬉しいです。ロバと+のインスタグラムアカウントはこちら。可愛いロバたちの様子をもっとも気兼ねなく投稿しています。

以下、余談。「ロバと+」という名前について。

ロゴは、らくだ舎のロゴと同様、濁点の鈴木さんに依頼

ロゴは、らくだ舎のロゴと同様、濁点の鈴木さんに依頼

経緯はすでに忘れかけていますが、ロバとポジティブな未来に向かっていくイメージで、この名前をつけました。それに加えて、ロバだけではない動物たちという含みもこの名前の意図するところです。

私自身、外山家が頑張っている牛耕チームにもほんのちょっとだけ参加していて、ぜひ牛耕の復活、畜力による耕作を担保している状態を実現できたらいいなと思っています。けれど、牛を今すぐ飼って自分も自分も!というのはハードルが高い(知らないだけという可能性もあるし、実際にやってみたらそんなにロバと変わらん、とかもあるのかもしれませんが……)。飼えそうなライフスタイルなら牛を飼うのも良いなと思っていて、何がなんでもロバ最高!ってことではないかなと思っています。ヤギも合鴨も、色川には今いないけれど羊も可能性があるのかもしれない。だから「と+」の後には「牛」とか「ヤギ」とかがのちのち入って来られる余地を残しています。

ロバと+プロジェクトを語るドキュメンタリームービーも公開しています。8分くらい。十年くらいちょこちょこお仕事をご一緒している横浜拠点の動画制作会社・芙蓉堂のほりごめさんと、チームで撮影している本山くんのコンビが色川を来訪して撮影してくれました。動いているミミオレとガスパルの可愛さ、映像の美しさをぜひ見てください。近いうちにショートバージョンを作ってもう少し流布したいと思っています。

***

らくだ舎の発信いろいろ

Radio「らくだ舎のきらくなラジオ2 」月1回くらいで更新。暇な時に聴いてください。リンクはpodcastですが、spotifyとYoutubeでも配信してます。

Radio「色川山里ラジオ」こちらはMCを交代交代で務めます(時折不在)。色川住民の人生を聴く番組です。

Instagram お店のこと中心に、日々のことをお知らせhttps://www.instagram.com/rakudasha/

実店舗 Coffee&Tea&Books らくだ舎 OPEN:木・金・土 10:00-17:30
649-5451 和歌山県那智勝浦町口色川742-2 色川よろず屋内
7月は木金土のいつもの通りで営業します。8月は第1週目をお休みとします。

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